黒染め その２

工業用の洗剤などで、油脂分を可能な限り取り除きます。　歯ブラシの毛先を１/３程度に短くしたもので磨くように洗います。

この段階で油分が取れると表面がきれいに見えます。

洗浄後は水で良くすすぎます。　その後、水分をキッチンタオルなどで軽く落とします。

材料を脱脂液に浸けます。　ポイントは３０分程度浸けておくことです。　直ぐに取り出してはだめです。

脱脂後に再度水洗いします。　この段階では油脂分がかなり取り除かれ、材料が空気に触れると赤い錆が発生します。　てきぱきと洗い、水分を軽く取り除き黒染め液に浸けます。

液温は２２度程度、やや低めが良いような感じがします。　

浸けた時に直ぐに材料が黒くなるようでしたら温度を下げるか、水で薄めます。

浸けてから５秒位でじわっと黒くなる程度が適当でしょう。　反応が早すぎると表面に黒いススが厚く付きます。　1分程度であまりススが付かない程度が良く染まる状態です。

表面が黒くなったら、材料を引き上げます。

材料の表面に薄くススがついていますので軽く水で落とします。

キッチンタオルで水分を取り除いて、ドライヤーで乾燥させます。

乾燥して色合いを確認し、マシン油、スピンドルオイル、ＣＲＣのどれでも構いませんが、オイルをつけて酸化を止めます。

�F完成

もし、まだらの部分があれば、黒染めスプレーという塗料がありますので、部分的に薄い場合などは有効です。　この例も、少し、スプレーをかけています。

１．液の寿命
　　何度も染めた液は当然効果が薄れます。　絶対に失敗したくない場合は、新しい液を使い
　　ましょう。

２．工作物の表面処理
　　出来る限り、表面にはヤスリをかけるなどの前処理が有効です。

３．事前洗いの不足
　　脱脂液だけに頼らずに事前に必ず工作物を洗うとより成功の確率が高くなります。

４．脱脂不十分
　　必ず脱脂液を使用しての処理が必要です。３０分、もしくはそれ以上の時間、浸けて
　　おきます。